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【2025年版】外国税額控除とは?誰でもわかる!徹底ガイド(7つの具体例つき)

「外国税額控除って聞いたことあるけど、なんか難しそう……」 そう思っているあなたへ。

この記事では、税金初心者でも理解できるように、外国税額控除の仕組みを徹底的にわかりやすく解説します。

実はこの制度、使いこなすと数十万円〜数百万円の節税効果があることも。特に海外に関わる投資や仕事をしている方は、絶対に知っておきたい知識です。


目次

✅ 外国税額控除とは?ざっくり言うと…

外国税額控除とは、「海外で払った税金を、日本の税金から差し引いてくれる制度」のことです。

たとえば…

  • あなたがアメリカ株に投資して配当を受け取った
  • 現地で10%の税金が引かれていた
  • でもその配当は、日本でも課税対象になってしまう

このように同じ所得に対して、2つの国で税金を取られる=二重課税が起こることがあります。これを救済するためにあるのが外国税額控除です。

ただし、誰でも使えるわけではありません。次のような条件が必要になります。


✅ 外国税額控除を受けるには?「日本の居住者」であることが前提!

外国税額控除を使うためには、まず日本の税制上「居住者」であること」が大前提です。

▶ 居住者とは?

税法上の「居住者」とは、日本に住所があるか、1年以上日本に滞在することが見込まれる人をいいます。

会社員の駐在員などで海外に一時的に赴任している人も、一般的には居住者に該当します(住民票や家族の有無も参考要素)。

日本の「居住者」は、全世界で得た所得すべてに日本の課税が及ぶ=「全世界所得課税」となります。

つまり、海外で得た所得も申告しなければならず、そこで二重課税が発生してしまうのです。


✅ どれくらい控除できるの?【控除限度額の考え方】

全額控除できるわけではありません。日本では次の計算式で「控除できる上限」が決まっています:

控除限度額=日本の所得税 × (国外所得 ➗ 総所得)

例:日本の所得税が200万円で、そのうち50%が国外所得なら、控除できるのは最大100万円までです。


✅ いつ使える?外国税額控除の対象となるタイミング

次のような場面で活躍します:

  • 海外株式の配当を受け取った
  • 外国の銀行預金で利子がついた
  • 海外不動産から家賃収入があった
  • 海外勤務中に現地で課税された
  • 外国の企業から報酬を受け取り、税金が差し引かれた

いずれも、日本に住んでいる「居住者」が対象です。


✅ 外国税額控除を使うための申告手続き

外国税額控除を利用するには、確定申告が必要です。

具体的な流れ:

  1. 所得の種類ごとに「外国税額控除に関する明細書」を作成
  2. 外国で税金を引かれたことを証明する書類を集める(例:源泉徴収票、納税証明書)
  3. 確定申告書に必要事項を記入し、提出

※ 控除しきれなかった分は「3年間の繰越」が可能です。


✅ 用意すべき書類は?

  • 外国源泉徴収票または納税証明書
  • 外国で支払われた金額の内訳書や契約書
  • 明細書(国税庁の様式)

✅ 【事例で理解】外国税額控除が使える7つのケース

💰 ケース①:個人投資家が外国株から配当を受け取った場合

▶ どんなとき?

米国株、香港株などの海外株式を保有していて、配当金が出たとき。

▶ どこに税金を払うの?

  • 海外(例:米国)で源泉徴収される(例:10%)
  • 日本でも配当所得として課税される(総合 or 申告分離課税)

▶ 外国税額控除どうなる?

  • 確定申告すれば、日本で払う所得税から差し引ける!
  • 上限はあるけど、だいたい一部〜全額が控除される

🏢 ケース②:外国法人の日本子会社が利益を親会社に送金(ロイヤリティ・配当)

▶ どんなとき?

米国本社の日本支店(または日本子会社)が、利益の一部を「配当」や「ロイヤリティ」として海外へ送金。

▶ 課税関係は?

  • 日本で支払時に「源泉徴収」が発生(20.42% or 条約ベースで軽減)
  • 海外親会社側では、「外国で税金払ったことになる」

▶ 外国税額控除どうなる?

  • 海外親会社の国の税務上、「日本で払った分」を控除できる(日本が課税側、海外が控除側

🌍 ケース③:海外赴任した日本人が現地で所得税を払った

▶ どんなとき?

日本人が海外の現地法人に出向し、現地から給料をもらった。

▶ 税務上の論点:

  • 日本に「居住者」として課税される(全世界所得)
  • 海外でも給料に対して課税された

→ つまり 二重課税 発生!

▶ 外国税額控除で解消できる?

Yes!

  • 日本の所得税から、外国で払った分を控除できる
  • 「居住者」かどうかが判断ポイント(非居住者だと話が変わる)

🏦 ケース④:外国預金の利子に対して源泉課税

▶ どんなとき?

シンガポールの銀行に外貨預金をしていて、利息がついた。

▶ 税金は?

  1. シンガポールが非課税なら、課税ナシ
  2. でも他国だと課税あり → 日本でも利子所得として課税される

→ 外国で課税されていたら、日本で外国税額控除が使える


💸 ケース⑤:FXや暗号資産の外国業者利用時の課税

▶ どんなとき?

海外業者(Binanceとか)で取引していて、利益に対して課税された(たとえば外国で強制徴収された)。

▶ 注意点:

  • 「外国税額控除の対象にならないことが多い」
  • 所得と関係のない徴収や、正当な税金と認められないケースも

🏭 ケース⑥:日本法人が外国子会社から配当を受けた(法人の話)

▶ 特例:「益金不算入制度」が適用できる場合は外国税額控除を使わない

  • 外国子会社からの配当の95%が益金不算入(非課税)
  • → でもその配当に外国税がかかっていたとしても、控除不可
  • 逆に、益金不算入が使えないときは、外国税額控除OK

🧾 ケース⑦:海外不動産からの賃料収入がある

▶ どんなとき?

ハワイやバンコクに不動産を所有していて、現地で家賃収入がある。現地でも課税される。

▶ 外国税額控除どうなる?

  • 現地で払った税額を、日本の所得税から控除できる
  • ただし「所得としての申告」は日本でも必要!

💡 ケース⑧:日本のフリーランスが海外クライアントから報酬を得て、源泉徴収された

▶ どんなとき?

Upworkなどで米国クライアントから報酬を得たら、源泉徴収(例:30%)された。

▶ 外国税額控除で救済される?

→ Yes、条件満たせば控除可能
→ でも税務署に「それがちゃんと所得に対する正規の課税だったか」を確認される可能性高い


⚠️ 制度の注意点・失敗事例・税務署で実際に聞かれるリアル

❗ 失敗例①:納税証明が不十分

外国で税金を引かれていたが、その証明書を準備できず税務署から控除を却下されたケースは多いです。銀行からの証明書が不明瞭な場合は、税務署で相談した方がよいです。

❗ 失敗例②:外国の税金が「罰金」「追加徴収」だった

控除対象は”所得税”のみです。外国で徴収された税金が「延滞罰金」や「法人特別税」など、所得税以外だった場合、控除は一切認められません。

❗ 税務署で実際に聞かれること

  • 「この税金は本当に所得に対するものですか?」
  • 「日本側での申告と金額が一致していますか?」
  • 「その国との租税条約を確認していますか?」

想定質問に備えて、英文での源泉徴収証明や税務署相談を事前に行うのが安心です。


❓ Q&A形式で誤解をスッキリ整理!

Q1. 住民税にも外国税額控除は使えるの?

A. 使えます!ただし、所得税とは別に「住民税の外国税額控除に関する明細書」が必要になります。控除額の計算方法も異なるため注意が必要です。

Q2. 控除と損金算入って何が違う?

A. 控除は税額そのものを減らす効果があり、損金算入は課税所得を減らす効果しかありません。控除の方が節税効果は大きいですが、控除上限を超えた場合は損金算入の方が有利になることもあります(法人税の場合)。

Q3. 控除しきれなかった分はどうなるの?

A. 所得税については3年間の繰越控除が可能です。住民税については繰越制度はありません。


✅ まとめ:外国税額控除は海外ビジネス&投資に必須!

  • 海外所得がある人は、確定申告時に忘れずに活用!
  • 税金の二重払いを防ぐ正当な手段
  • 申告方法や証明書類の管理が重要
  • 居住者判定が最大の分岐点
  • 書類不備・計算ミスには要注意
  • 所得税だけでなく、住民税にも適用可能
  • 税務署の質問には事前準備で対応しよう

知らないと損する外国税額控除、ぜひこの記事を参考にして、確定申告をスマートに乗り切りましょう!

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